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GROOVE GARDEN

「下向いてても仕方ないよ、兄さん」

と、パンチパーマのキャバクラ客引きらしきお兄ちゃんに声をかけられる。
目礼をしながら、前を通り過ぎ、駅に急ぐ。

そっか、知らぬ間に下向いて歩いてんだ、ボク。

電車に乗り込み、最近になって、やっと入手し、今、夢中になっている
沼田充司氏の自伝ともいえる"It's My Things -20 Years Of Hiphop"を拡げる。
そこには、1986年~2006年までのNYCのHIPHOPが詰まっている。

b0021026_0581891.jpg単独で渡英し、
マッシブ・アタックの
前身"ワイルド・バンチ"の
メンバーと行動を過ごし、
その後、NYCへ渡り、
ラティファとシャキーム主宰
のフレイヴァ・ユニットに
GROOVE GARDENと
して属し、その後、
レーベルを立ち上げ、
映画製作にも進出。



当Blogの読者には、「フロント」誌「ブラスト」誌での沼田氏の執筆の方が
身近かもしれない。もしくは、"EX-PREZ"で知ったかもしれない。
そんなボクも「ブラスト」誌"Stak vs.Numata"を真っ先に読んでいた一人。

「これを読んでHIPHOPを勉強しなさい」とか云うつもりは毛頭ない。
ただし、HIPHOP好きは読みすすむにつれ、ワクワクする事ノーダゥ。
その語り口調、特にはクスっとしてしまう毒舌具合が心地よく、
非常にわかりやすい、されども「自立した」その考え方、
そこには「信念」が通っていて、読んでいて、こちらにヒシヒシと伝わってくる。
それは、きっとHiphopを愛するが故の苦労だったり、愚痴が背景にあり、
ただ単に、色々なアーティストの昔話や武勇伝、様子を窺うというもの
だけではない、非常に「人間らしい」読み物となっている。
もし、どこかで見かけられたら、手にとって欲しいと思う。

という訳で、久々にGROOVE GARDENを聴きたくなって、Beer片手にレコ棚の前へ。
このTommy Boyからの1stを出すまでに、色々と紆余曲折として、
色々と苦労をしていた事が、その自伝には書かれている。
その1stシングル"YOU'RE NOT COMING HOME"(写真右'92)だが、
そのドープなキックやベースライン、そしてシャキっとしたスネアの上に、
GROOVE GARDENでの沼田氏の相棒・アンバーのしなやかでありながら、
どこか力強さを感じる歌声が乗っかる。
まぁ、自伝を読んでるからかも知れないが、何処となしにUKのニオイが
漂っていて、俗に言う「モロ・HipHop」とは違う。
発売が延びていたので、実際に作られていたのは作られていたのはきっと91年頃、
それを考えると、尚更、当時では「かなり早かった」と思う。

これには、De LaのMaseoがRemixをしているVer.も収録されているが、
深いドラムに悲しげなラテンなギターのリフ(弾いているのはエンジニアでもあるボブ・パワー氏!)が
絡む沼田氏本人のRemix"atsushi final mix-weird"Ver.の方に軍配が上がる。
(自伝の中でも、本人もそう云っておられますが。苦笑。)
つまり、そこに沼田氏の「信念」なるものが見えるような気がする。

勿論、ご存知フレイヴァ・ユニットのアルバム"Roll Wit The Flava"
(写真左・'93)にもGROOVE GARDENは、"Since You Asked"という曲で参加。
こちらも"LONDON BEATS VOL.1"('87)の頭の同ビート(BIZドラムネタ?)に、
アンバーがRapするという、ある種”真っ黒な"作品。
時に、この頃のフレイヴァ・ユニットは破竹の勢いで、
「ナンじゃこりゃ(←いい意味で)」と当時に京都Virginの試聴で
チビりそうになって即レジに向かったのを思い出す位、秀逸な作品が
ぎっしり詰まっているのだけど、長くなるので、また次の機会にw


そうそう、下を向いていても始まらない、「信念」を持って、胸張って歩いていかんとね。
by shinyasta | 2010-08-20 01:07 | MUSIC

Remenber The Love Rap

b0021026_2333193.jpg"Breakin' Combs"
Dred Scott
(Tuff Break Records 1994)
前エントリー「アルバムの
全体感」という川崎燎の下りを
書いている時にふと思いつき、
このアルバムを手に取ってみた。
といっても、ずぅ~と前に
「アルバム50選」をした時に
コレを選出するのを忘れているボクに、
偉そうに云う資格はないのかも
知れないけれど。


今回の紹介は2005年に日本で再発されたCDアルバムで失礼するが、
"Remember The Love Rap"、"Candy Man"というどちらの曲にも
Dred Scottの奥様・Adriana Evansが絡んでいる曲が収録されている
というお得なVer.の為、お許し願いたい。
前述の2曲を抜きとしても、非常に全体を通して、
これだけ「気持ちよく」聞けるHiphopアルバムは少ないかも知れない。
名曲"Check The Vibes"の12inch再発がキ〇ガイのように売れまくった
わが国でも、ことアルバムに関しては、そう評価を受けていた記憶がない。
確かに、NasやPete Rock&C.L SmoothにGang Starr、Common(Sense)、
Black Sheepなどがアルバムを出した豊作の年・'94だが、Walkin' Large
(アルバムは'95)やHard 2 Obtain ,Down South同様に、
当時、「優れているのに評価が低かった」感が、
このアルバムにはプンプンと臭う。
それは、当時のレーベルメイト、ボクの大好きなTragedy aka Intelligent Hoodlum
が参加しているから、という贔屓目抜きにしても。

まずは、皆さんご存知のコレを。



そして、'94オリジナルのアルバム1発目のコイツを。



説得力がないかも知れないですが、コレ、一生モノなんで
見つけたら買っておいて下さいw

b0021026_2335425.jpg"UNITY OF OPPRESSION"
CONSOLIDATED
(Nettwerk Europe 1991)
その「音のブレンド」加減が
"早すぎたグループ"と
評されるCONSOLIDATED。
本当に、この辺りの音を
今、改めて聴いていると、
当時、どれだけ斬新だったのか
という事を思い巡らす。
それだけ、今、聴いていても
カッコ良いという証拠。


表題の曲に関しては、俗にいう「グランドビート」を、よりHiphopサイドに
近づけたといえばいいのだろうか。
安易ではあるが、ジャジーB周辺の80年代後半、もしくはEric B & Rakim
"Paid In Full"のClodcutのRemixなどと同様のモノを感じる。
特筆すべきは、本12inchのB面に収録されている"STONED(LIVE BASS MIX)"。
これが、もう、ベースブンブンで、完全にUK DUBなサウンドで心地良い。

残念ながらClub MixはUPされていないが、このORIGINAL MIXでも
このUK臭、というか、当時のヨーロッパHiphop臭が十分に感じ取ってもらえるはず。


by shinyasta | 2010-08-17 23:05 | MUSIC

TRINKETS&THINGS

b0021026_13471621.jpg"Mirror Of My Mind"
Ryo Kawasaki
(OPEN SKY 1979/
EM RECORDS &
 VOX MUSIC 2001)
「このアルバムの
この曲がいいんだよねぇ」
というのが良くある話で
ボクも、いつもそういう
流れでエントリーをして
いるんですが、


久々に自分の中で「アルバム」として"全体感"を感じたアルバム。
ホント最近、1番ハマっています、コレに。

NYCに渡り、1976年に日本人としてはじめてアメリカの
メジャー・RCAと契約を交わした川崎燎。
今、聴いても、全く古臭さがない事に驚きを隠せない。
フリーソウル的に、ブラジリアンほにゃらら、
ラテンフレイバーどうこう、、、なんて云われますが、
コレ、そのクロスオーバー加減、列記としたHIPHOPですよ。
そもそも、ボク、基本的にギターよりピアノが好きなんですが、
これはJEFF BECKやSTEAVE MILLER BANDを初めて聞いた時の衝撃に似てる。
そう、ギターも然る事ながら、ドラムがガッツリしてる処も、また惹かれる所以か。

そして、特筆すべきは2001年に、このアルバムを忠実に見事なまでに再発、
さらに深みあるライナーノーツまでつけて販売したem RECORDS・江村氏と
VOX MUSIC・福井氏の両・大阪のレコードショップ。
この見事なまでの"情熱"には恐れ入ります、、、感激。

記述の通り、このアルバム全体が素晴らしいわけで、1曲をUpするのは
非常にむづかしいけど、インド人のラーダ・ショッタムの歌声と川崎燎
のギターが美しく絡み合うこの曲になりますか。



ちなみに、ご本人演奏のアコーステックなこんなヤツも。



b0021026_1347356.jpg"STILL LIFE DONUTS"
Ken Muramatsu
(SONY 1979)
上記、川崎燎もですが
どうしてもNYCと聴くと
90s East Coast RAP
のヒンヤリとした、
あのイメージとAORの
爽やかさというのを
求めてしまう。
どちらも、その都会的な
クールな処を。


はい、ただの田舎者ですね。苦笑。

さて、これに収録されている"New York, Cloud 9”。
シャカタクの"Night Birds"と並び、これを聴くと、もうFM放送w
思わずクルマのラジオのボリュームを上げて交通渋滞情報を聞きたくなる。大笑。
この曲、90年~92年の「なるほどザワールド」でも使われていたので、
「知ってる!」って人もいるかも知れませんね。笑。
これが、暑くて元気のない時なんかに聴くと、カチカチに冷房の冷えた車内を
思い浮かべちゃったりして涼しげになっちゃいます。
ちなみに、村松健ご本人は、現在、奄美大島にご在住だとか。




ちなみに、「なるほどザワールド」の初代テーマ曲、
Trammps"Trammps Disco Theme"もカッコよいw
レコード欲しいな・・・(ボソリ


by shinyasta | 2010-08-15 13:50 | MUSIC

It's up to you

すっかり放置していました。

超忙しくて/もうヒマがなくて/とか言ってる人に限って/
さらに忙しい休日を/過ごしていたりするだろう
("ヒマの過ごし方" From SDP)

まんま"ドつぼ"にはまっている、という言い訳。

b0021026_1093226.jpg先週末から初・ネズミの国&
ネズミの国・「海」に行ったり、
帰った翌日に大阪で
心地良いモノ作りを続ける
レディースのメゾン・
Le zephyrさんの新築ビル
引越しお祝いレセプションDJを
務めさせてもらったり、
その後に神戸花火大会の
「いつもの集まり」に
参加させてもらったり。



そして、日帰り東京出張の帰りの新幹線でコレを書いていたり。

bmr誌を買って、最終のノゾミの飛び乗る。

そこには、"親愛なる"塚田さん詩乃さん押野さん志保さんなど
WEB上ではあれど、色々と「交信(!?)」をさせていただいている面子の
書いた記事が掲載されていて、記事を読んでいると皆さんの顔が
浮かんでくるようで、ページを捲るのが楽しくて楽しくて。

そんな中で、bmrの中でも楽しみにしている塚田さん連載の
"音楽の向こう側から見えてくる人と文化"の
ブライアン・クロス(B+)とLAについての考察をBeer片手に読み入る。

その記事の中においての

「アンチ・サラリーマン主義と人種」

という言葉に目が奪われる。

当時のLAギャングスタラップが産み出された社会背景や
若者の行動心理をブライアン・クロスが描写する。

「当時、僕が理解していたヒップホップというのは、"若者がサラリーマンに
なる以外のチャンスを見つけるための道"であり、KRSワンの体句が
すごくクールに思えたんだ。

(中略)

"ヒップホップでワイルドになるとはこういういうこと"というリアリティを
訴えていたんだ。多くの若者はまともな仕事をしたがらなかったし、
パートの仕事で何とか生計を立てていた。

(中略)

そういったものをリアルに表現していたのが、この当時の音楽文化の
おもしろいところだった」

なるほど。

まさしく、ボクもその"ワイルドさ"に引かれてHIPHOPにハマッたクチ。
そういうボクは、今は何をしているかというと、そう、
このBlogの題名のように、ただのHIPHOP好きのサラリーマンをしている。

同じく引用されているBDP"My Philosophy"のリリックにある
"It's not about a salary,It's all about reality"をよぉーく考えて、
サラリーマンの道を選んだ男がココに1人。

ボクにはトラックを作れない、Rapができない、謂わば"才能がない"。
でも、HIPHOPを続けていく(聴き続ける)為にできるには
どうしたらいいか?それが、ボクの求める"現実"で、
サラリーマンという道を選んだ一つ、
だから今もそれを続けているのだと思う。

ブライアンの語る"当時"とは全く環境も違うので一概には
いえない事なのだが、それが、当時のボクにとっての
"It's up to you"であったように思う。

そうやって、ボクは今もHIPHOPが大好きで、HIPHOPを聴き続け、
レコードを買い続けている。

今日、とある若者に「DJになりたいんですけど、どーしたらいいっすかね?」
と聞かれた。

一瞬、その質問の趣旨を理解するのに時間がかかったが、
「とにかく音を沢山聴いて、その"愛すべき”音を集める事じゃない?」
とだけ言っておいた。

それこそ、"It's up to you"なのだ。

・・・やれやれ、結局、何が言いたいんだ、ボクは。それも偉そうに。苦笑。
というか、自分に言い聞かせているんだろうね、コレって。

最後に、稚拙な文章に気分を害されたらごめんなさい。
そして、久々のUPなのに、長々とスイマセン。。。
by shinyasta | 2010-08-12 18:39 | 日常