Let it go

Rapの魅力って、俗に言う"哀愁系"というのがある。
哀しげなピアノやフルートのループに、
自己完結的な、悪く言えば自己反省会のようなライムが乗っかる。
ライムの気持ちはとてもわかるし、その気持ちを代弁するような
ひっそりと佇みながらも力強いトラック。

もちろん、ボクも好きなクチだし、よく聴いている方だと思う。
最近の流れで云えば、この哀愁系、ともすれば"やる気無さげ系"を
よく耳にするような気がする。
元々、日本人は、この"哀愁系"というものが好きだろうし、
「どう?オレ、こんなに哀しいんだぜ、でも、そんなオレもカッコいいだろ?」
って処も、わからないわけでもない。
でも、最近のソレには、その先に「諦め」に似た退廃的な音やライムを感じたりする。
「どの政党に1票投じても、なんも変わらないんじゃない?」的な。

「どうせ何やったって、無理っしょ?だから、自分の好きにやるわ。」
それは、それでイイんだろうけど・・・と個人的には思う。
けど、最近の色々な情勢やニュースを見ていると、
「なんだかなぁ、、、」という気持ちが沸々と湧き上ってくるのも事実。


b0021026_1714959.jpg" Prime Kuts Volume 2"
Various Artists
(BCM Records 1990)
そんな感じからか、ここ何日か、
OLD~MIDDLE SCHOOLを
中心に聴いている。
何故なら、そこには、
"Power"を感じるから。
"元気"が出てくるから。



フロアでは「快楽主義」的な使い方をされてる感も否めないが、
やはり、そこには差別や貧困に立ち向かっていくブラック特有の
"Power"と"誇り"がキックとスネア1つ1つに埋め込まれていて、
ライムにもネタの回し方にしても詰まっている感じが。
ただブラックに対しても憧れから、そう感じるだけじゃないような気がする。
ましてや、「オレ、怖いだろ?」=「ギャングスタ憧れ」ではないのは、
HIPHOPファンの諸兄には、お判りだと思います。

まぁ、ここで懐古的にOLD~MIDDLE SCHOOL HIPHOP讃歌を披露するつもりでもなく、
興味を持っていただけたなら、色々聴いてみて下さい、という位でご紹介を。

手っ取り早く聴く方法としては、コンピレーションやMIXを入手するというのは
非常に有効だと思います。
中には「なんで、こんな組み合わせなの?」っていうのも存在しますが、
この"PRIME KUTS"シリーズはSnoop以前の西海岸勢を中心に、
世界中にRapを広めていった良盤だと思います。

初っ端には、デヴィト・ボウイ「FAME」ネタにCHICAGO GANGSTERS声ネタが乗っかる
一度は聴いた事があるTODDY TEE featuring MIXMASTER SPADE
"GANGSTER BOOIGIE"で幕開け。
そしてDJ.Pooh絡み、そのスカスカ感こそ当時の空気感・KING TEE"THE COOLIST"、
チープ感満載ながら何度かやってくるブレイクでニヤリしてしまうKOOL ROCK JAY & DJ SLICE
"IT'S ABOUT TIME"、 James Brown"Hot Pants"のカウントから始まる「ほんわかGroove」な
Dezo Daz "It's My Turn"、DJマグスが在籍していた7A3の"7A3 WILL ROCK YOU"は
ご存知・QUEEN "WE WILL ROCK"ネタ、紅一点(いや二点か?w)で可愛いフロウを
カマしてくれるTHE MISTRESS & DJ MADAME E"Let it go"、
その他ICE CUBEや2 LIVE CREWなども収録。
エレクトロのような、マイアミのような、、、あまり西も東もなく、
ユルいけど、”勢い”を感じる時代の音こそ、モヤモヤした現代にピッタリくるように思うんです。






比較的、安価で入手しやすいと思いますので、
手に取っていただければ、と思います。
by shinyasta | 2012-11-29 17:19 | MUSIC


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