HOLD OUT

重く圧し掛かってくるような天気には
AORを聴いて、あの澄んだ青空に思いを馳せる。
もしくは、夏の夜にClubに向かうクルマの中、
クーラーでヒンヤリと冷えた、あの車内を思い浮かべる。

AORが「Adult Oriented Rock」なのか
いや、それは日本人だけで、
本場では「Album Oriented Rock」というらしいとか、
そんな事はどうでも良い。
中田利樹氏が言う通り、「聴く人がAORだと思えば、それがAOR」。
その感覚が好きだ。
それは、HIPHOPのソレと、非常に良く似ている。

身軽で爽やか、そして内側から滲み出てくる気品。
それは、一瞬、軽薄なイメージの裏に隠された繊細なイメージ。
表向きでカッコをつけながら豪快に、かつ鈍感に振る舞いながら、
本当は小心で細やかな配慮ができ、優しい心を持っている。
寂しさの中に色気が見え隠れする。

b0021026_21473726.jpg"Bush"
STEPHEN BISHOP
(ABC 1987)
なんともオールドスクールな
ファッションが何とも言えず
カッコ良いジャケット。
このジャケで、邦題が
「青い手帖」とくれば、
ある意味、最強です。苦笑。




Chakka Khan,Natalie Coleに、Mike McDonald,Art Garfunkelを
ゲストに迎えているのも凄いが、「オズの魔法使い」からの曲を引用した
アルバム1曲目"If I Only Had A Dream"から2曲目"Losing Myself In You"への
流れていくようなスムースな進行が、まさに「AOR」的。
多分、フリーソウルな方々が好む"I've Never Known A Nite Like This"でも
カッコをつけた後の爽やかな「男の哀愁」が漂っている。

b0021026_2148055.jpg"HOLD OUT"
JACKSON BROWNE
(WARNER 1980)
エサ箱常連の
このレコードですが、
なかなかどうして。
年上の波乗りを
しているお兄ちゃん達
にも好きな方が多い
ジャクソン・ブラウン。



これは、ジャクソン・ブラウンが"初の全米No.1"になったアルバムとなっているが、
その1位というのは1週間のみ、という「ある意味、哀愁」漂うアルバム。苦笑。
まぁ、別に全米1位とかジャクソン・ブラウン自身も狙った訳でもないし、
ファンもそんな事は関係ないだろうけど。
このアルバム全体の、その少し乾いた心地良いメロディラインが、
ウェスト・コーストの乾いた涼しい位の夜風を想像してみたり。
ちなみに、ボクはウェスト・コーストに行った事がありません。笑。

b0021026_21482394.jpg"NICOLETTE"
Nicolette Larson
(WARNER 1978)
ジャケ最高。
この可愛らしさ、
なんか「応援」した
くなってしまう。
こんなオッサンが
云うのは非常に
気持ち悪いのだが。苦笑。



同じく「応援」したくなったのか、ゲスト陣もドゥービー関係者、ニール・ヤングや
リンダ・ロシェットなんかも名を連ねている。
1曲目"Lotta Love"の軽快なトラックにラーソンの優しい歌声に魅かれ、
"Baby,Don'T You Do It"の力強いドラム&ベース(それはブレイク・ビーツのようだ)を
乗りこなす曲もあれば、カントリー&フォーク調な曲があったりと、
「女性の優しさと強さ」が表れたようなアルバム。



適度な"表と裏のバランス感覚"。
それを実行する事は、単なる「我儘(わがまま)」に映るかも知れない。
けど、そういう男になりたいという願望は、この歳になっても心の隅に持ち続けている。
by shinyasta | 2009-07-13 21:50 | MUSIC


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